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外国クルーズ船の09経済効果は10億円強  福岡市   10年は28億8970万円見込む


 福岡市は、外国クルーズ船の博多港への寄港が福岡市中心部にもたらす経済波及効果を初めて調査し、2009年は約10億5700万円の効果があり、10年は約28億8970億円を見込むことを発表した。
 外国クルーズ船の博多港寄港が09年24回、10年は約3倍の66回と近年増加傾向にあるため、同市が外国人乗客1122人を対象にアンケート調査を実施し、算出した。経済波及効果の内訳は直接効果6億1300万円、一次間接効果は2億1600万円、二次間接効果は2億2700万円。また、その他の効果は、所得効果3億6700万円、雇用創出効果76人、税収効果2440万円となった。クルーズ船の乗客は、中国人の中高所得層が8割を占めており、中国、韓国を回遊した後、博多港に寄港。九州国立博物館や大宰府天満宮を観光後、市内中心部の百貨店などに立ち寄り、買い物をする。消費動向は電化製品や化粧品・医療品、食料品の人気が高く、乗客1人当たりの平均消費金額は約3万3000円。同市集客交流部では「2時間前後の買い物時間は全国平均の約1・6倍と長いが、『もっと買い物に費やす時間が欲しい』という声が多い。しかし、裏を返せば、それだけ観光客の購買欲に伸びしろがある。ニーズを逃さず来年以降につなげたい」と話している。博多港への寄港クルーズ船の乗客数は09年が約2万9300人、10年の乗客数は未定、外国航路乗降客数は日本一の84・4万人(08年)となっている。