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売上高は1・7%増の699億円で増収減益 第一交通産業


マンション、戸建て契約は好調

第一交通産業㈱(北九州市小倉北区馬借2丁目、田中亮一郎社長)の18年4~12月期連結決算は、売上高が前年比1・7%増の699億4900万円、経常利益が同19・3%減の37億7300万円の増収減益となった。
営業利益は18・2%減の37億100万円、純利益は14・8%減の24億300万円だった。主力のタクシー事業の売上高は0・3%増の424億6300万円。燃料価格の高騰、人員不足に伴う人件費の高騰、新車導入やUDタイプ車両の導入推進、タクシー無線のデジタル化に伴う減価償却費の増加があるものの、営業所の統廃合による合理化など経費削減に取り組んだ結果、セグメント利益は1・7%増の10億9000万円となった。期間中のタクシー認可台数は、タクシー特措法に基づく特定地域内で預かり減車231台(将来UD車などで復活が可能)などで、前年度末から103台減の8301台。このうち127台は同法に基づく特定地域内で稼働ができない状態(休車)となっている。
また、バス事業の売上高は沖縄地区での複数の台風接近、広島地区での豪雨災害、大阪北部地震、大阪地区での台風及び関西国際空港の一時閉鎖の影響に伴う貸切バスの運休やキャンセルが相次いだ結果、同2・2%減の59億6500万円。セグメント利益は燃料価格の高騰で、同27・7%減の5億9800万円となった。バス認可台数は前年度末から8台増えて736台となった。
一方、不動産分譲事業の売上高は同11・9%減の113億200万円となった。セグメント利益は同96・3%減の1400万円だった。分譲マンションの売上高は同34・4%減の66億1800万円だったが、契約高は同45・8%増の210億600万円と好調に推移。戸建住宅の売上高は同22%増の22億2400万円で、期間中の契約髙は同39・1%増の29億5700万円と好調に推移している。賃貸事業の売上高は同2・8%増の31億5100万円。セグメント利益は同3・5%増の16億円だった。
また、不動産再生事業では名古屋市丸の内のオフィスビルや大阪市北区曽根崎の飲食ビル持分の一部、東京都江東区森下の賃貸マンションの売却及び販売用不動産からの賃料収入が増加した結果、売上高は約3・65倍の34億2700万円の大幅増となった。セグメント利益も約3・33倍の4億6700万円と伸びた。金融事業では不動産担保ローンの貸し出しが順調に推移し、期中平均融資残高が増加に伴い、利息収入及び手数料収入が増加。売上高は同13・5%増の12億4200万円。貸倒引当金繰入額が増加したことなどで、セグメント利益は同52・9%減の3億200万円となった。
通期では、売上高が同1・3%増の1020億円、経常利益が0・4%増の67億5000万円を見込んでいる。

2019年3月19日発行