NEWS

売上高が過去最高の111億3500万円 ピエトロ


週刊経済2025年5月28日発行号

商品、店舗両事業が2桁増

食品製造・販売やレストラン・物販店舗事業を展開する㈱ピエトロ(福岡市中央区天神3丁目、高橋泰行社長)の2025年3月期連結決算は、売上高が前期比10・3%増の111億3500万円、営業利益が18・9%減の1億7700万円、経常利益が20・5%減の1億6000万円で増収減益となった。

売り上げ面は、商品事業で野菜価格高騰の影響を受け主力のドレッシングが伸び悩んだものの、パスタや冷凍食品、スープが好調に推移し、店舗事業も新店効果に加えて既存店の顧客数増と単価上昇が貢献。両事業ともに前期比2桁の増収で、売上高は日清オイリオグループからの受託事業があった12年3月期の110億6200万円を超え、過去最高を更新した。利益面は、店舗事業では食材価格が高騰するも増収と値上げで黒字が大幅に拡大したものの、商品事業で利益貢献度の高いドレッシングの売り上げ構成割合が減少、加えて育成カテゴリーの販促費や物流費の増加で減益となったのが響いた。当期純利益は47・3%減の5700万円だった。

セグメント別では、商品事業は売上高が10・0%増の66億7400万円、営業利益が5・7%減の15億6100万円の増収減益。ドレッシングが前期比0・3%増にとどまったものの、レトルトソースや新商品あえるシリーズの好調でパスタ関連が32・2%増、冷凍パスタが大幅に伸長した冷凍食品が32・4%増と大きく伸びた。このほかeコマースが伸長したスープが9・0%増、昨年10月に事業部を新設し本格化したデリカが食品スーパーのデリカ向けにパスタ麺や総菜の供給が拡大し26・6%増、北米事業が好調な海外他が39・3%増と各カテゴリーが軒並み伸びた。

店舗事業は売上高が11・3%増の42億9500万円、営業利益が4・16倍の1億円の増収増益。レストランの既存店、新店ともに売り上げが好調に推移し、グランドメニューや一部ランチの価格改定による原価率改善、セルフオーダーシステムの導入などによる店舗運営の効率化に加え、国内外の不採算店を前の期に閉店した改善効果があり、大幅な増益となった。その他(本社ビルの賃貸など)事業は、売上高が1・2%減の1億6500万円、営業利益が12・8%減の6900万円だった。

今期は商品事業でドレッシングの活性化を含む全カテゴリーの増収に加えて生産性向上など収益性改善などによって、売上高が前期比5・8%増の117億8600万円、営業利益が97・5%増の3億5000万円、経常利益が24・7%増の2億円と増収増益を予想している。