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基調判断を「持ち直しに転じつつ」に上方修正  日本銀行福岡支店    10月の九州・沖縄金融経済概況


 日本銀行福岡支店(福岡市中央区天神4丁目、丹治芳樹支店長)は、11月2日、九州・沖縄の金融経済概況(10月分)を発表。景気の基調判断を「下げ止まった状態にある」から「持ち直しに転じつつある」と3カ月ぶりに上方修正した。
 項目別では、個人消費がエコカー減税やエコポイント導入などの政策効果によって、一部に持ち直しの動きが見られるとしたものの、百貨店やスーパーなどの小売販売や旅行取扱高は、引き続き低調に推移する一方、生産面や雇用・所得の面で持ち直しの動きが見られるとしている。生産では、自動車や半導体関連で生産水準が引き上げられていることなどを踏まえ、前月の「増加している」から「着実に増加している」に上方修正。雇用・所得面では、製造業の生産調整が一巡したことや九州・沖縄地区の有効求人倍率が2年5カ月ぶりに0・38倍までに改善したことを受け、前月の「さらに厳しさを増している」から「厳しい状態にある」に修正した。先行きについては、「不透明感を残しつつも、持ち直していく可能性が高い」としながらも、国内外の経済対策次第では「下振れするリスクがある」ことを指摘している。