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営業利益は12・3%増の271億8千万円 安川電機20年度連結決算


週刊経済2021年4月20日発行

需要は期末にかけ回復傾向に

㈱安川電機(北九州市八幡西区黒崎城石、小笠原浩社長)の2021年2月期連結決算は、売上高が前年比5・2%減の3897億1200万円、営業利益は同12・3%増の271億8千万円だった。
上期を中心に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたが、米国、欧州、中国とも、期末にかけて需要先で生産活動が正常化し、設備投資の動きが見られた。また、一時帰休や時短勤務、旅費等が減ったことで販管費で約100億円の削減ができたことも奏功した。
全社の税引前利益は同10・3%増の271億7200万円、当期純利益は同21・5%増の189億2700万円だった。

今期は150億円の増益見込む

また、今期予想は売上高で20年度比10・3%増の4300億円、営業利益で同54・5%増の420億円。中でも営業利益は主力のモーションコントロール部門で80億円強、ロボット部門で50億円程度、システムエンジニアリング部門で25億円の増益を見込む。そのうち、ドル円相場が円安に向いているため、50億円程度は為替による増益を見込む。

設備投資に250億円

また、今年度は設備投資を250億円計画し、会見した小笠原社長は「開発の設備投資を進めてきたが、さらに生産というキーワードで、ネットワークにつないだ形の中で付加価値を取り込む設備投資を進めたい」とした。
また、同社は19年度から3カ年の中期経営計画「Challenge25」の実施期間中だったが、同計画の最終年度を1年延長し、22年度までの「Challenge25Plus」に変更する。
22年度の売上高で4700億円を設定し、収益性の向上を最重要目標として掲げ、営業利益率13%、営業利益610億円を目指す。