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名古屋市でシェアサイクルのデータ活用実証実験 チャリチャリ
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週刊経済2025年3月5日発行号
自転車専用レーンの効果を検証
シェアサイクルサービス「チャリチャリ」を運営するチャリチャリ㈱(福岡市中央区長浜1丁目、家本賢太郎社長)は2月20日、㈱長大(東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目、野本昌弘社長)と共同で、名古屋市の先進技術社会実証支援事業「Hatch Technology NAGOYA」のモビリティ活用分野で、チャリチャリの走行データを活用した自転車走行空間(専用レーン)の効果や課題に関する評価検証を実施した。
名古屋市は安全で使いやすい道路空間の実現のため、自転車通行空間の整備を進めており、今後約10年かけて約110㎞を整備する計画。これまで整備後の利用状況や効果検証は手作業で行われ、範囲やスピードに限界があったが、今回はチャリチャリの自転車に搭載されたスマートロックと利用者のスマートフォンから得られる位置情報を活用し、より正確で広範囲なデータ収集を可能にした。分析の結果、近年新しく整備された自転車専用レーンは多くの人に利用され、走行の快適さも向上していることが確認された。
この取り組みは、広範囲での自転車の利用実態を効果的・多角的に調査するという全国でも例を見ない実証となり、今後の自転車通行空間の整備計画がより効果的に進められ、持続可能な都市交通の実現に向けた基盤となると期待されている。
同社は「より安全で快適な自転車環境を作るために、データを活用したまちづくりに貢献していきたい」と話している。