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博多駅ホーム屋根でフィルム型太陽電池の実証実験 JR九州など
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週刊経済2025年11月5日発行号
国内初の取り組み、次世代太陽電池の認知拡大
九州旅客鉄道㈱(JR九州、福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)は㈱エネコートテクノロジーズ(東京都、加藤尚哉社長)、日揮ホールディングス㈱の国内EPC事業会社、日揮㈱(東京都、山口康春社長)と博多駅ホーム上にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置し10月21日から発電実証実験を開始した。
駅ホーム屋根でのペロブスカイト太陽電池を用いた発電実証実験は、国内初の取り組み。同実証実験では、JR九州が博多駅第2ホーム先端の屋根上に、エネコートが開発したペロブスカイト太陽電池とそのモックアップ(模型)を設置。駅ホーム屋根という安全面と短時間施工への配慮が必要な場所において、日揮が独自に開発した「シート工法」を用いた、安全性・施工性・軽量性を両立したモジュール(あらかじめ架台にフィルム型太陽電池を組み込んだもの)を採用したのが特徴。発電実証実験では当面の間、ペロブスカイト太陽電池の発電状態や取り付け状態を確認し、発電量や耐久性等のデータを収集。得られたデータをもとに、同太陽電池やシート工法の開発に生かすことで、次世代太陽電池の早期社会実装を目指す。
同実証実験は、国土交通省の「令和6年度鉄道技術開発補助金(鉄道脱炭素実装調査)」および「福岡県ペロブスカイト太陽電池等実証事業補助金」に採択されている。今回の実証実験開始に伴い、同日、博多駅3階改札内コンコースで同太陽電池の認知拡大を目的とした体験イベントを開催した。

