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博多港中央ふ頭のクルーズセンターが完成 福岡市 4月26日から暫定供用
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福岡市が博多港中央ふ頭(同市博多区沖浜町)で整備を進めていた大型クルーズ船対応のターミナル施設「クルーズセンター」がこのほど完成、4月26日から暫定供用を始めた。
クルーズセンターは、近年、博多港への寄港が増加している大型クルーズ船専用のターミナル。市が7億6000万円をかけて整備を進めてきた。鉄骨造り平屋建てで延べ床面積は2852平方m。約400人収容可能な待合棟(約1336平方m)、税関、出入国管理、検疫を行うCIQ棟(約1486平方m)の2棟で構成される。出入国審査ブースを20ブース設けたことで、これまで2~3時間かかっていたクルーズ船客の審査時間が約1時間短縮されることになった。5月17日から本格運用する。本格運用を前に市では、同日から5月1日までを暫定供用期間と位置付け、初めての博多港発着クルーズ「台湾・石垣島クルーズ6日間」を実施、約2400人がコスタクルーズ社のクルーズ船「コスタ・ビクトリア」(約7万5000トン)に乗船した。
当日は、センター前の交通広場では市主催の記念式典が開かれ、高島宗一郎市長や森英鷹市議会議長、国、地元選出の国会議員らが出席。高島宗一郎市長は「博多港は外航クルーズ船に欠かせない寄港地だったが、大型クルーズ船に対応できるターミナルがなく、出入国審査に時間がかかり、観光客が市内に滞在する時間が限られるなど経済的な損失が大きかった」と博多港が抱える課題に触れながら、「今年の寄港回数は昨年の99回から250回と大幅に増加する。日本再興戦略の柱には観光立国が掲げられており、なかでもクルーズ船による訪日客の割合はさらに高まっている。クルーズセンターの完成は博多港の人流拠点機能を高める上での第一歩。多くの方々に利用していただくことで、将来的な機能拡張につなげていきたい」と期待を寄せた。
博多港に訪れた外航クルーズ船の寄港回数は、2010年、12年、14年と日本一。今年は昨年比2・5倍の250回の寄港が予定されていることから、クルーズ船専用ターミナルの整備が急務とされていた。