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博多区空港前2丁目に古家再生した民泊施設 マイホームタウン


約6200万円投じて

民泊施設運営のマイホームタウン㈱(福岡市博多区空港前2丁目、後藤竜社長)は10月30日、約6200万円をかけて同所の古家をリノベーションした民泊施設「宿01(ヤド・ゼロワン)」をオープンした。
同社は不動産業の㈱オンリーワンスタジオ(同区比恵町、同社長)の関連会社として昨年9月に設立。元々福岡空港周辺に賃貸管理物件を多数抱えており、他都市の空港と比べて福岡空港近隣に宿泊施設が少ないことに着目し、インバンド客が増加するなか将来的な賃貸住宅からの転用の提案モデルとして民泊事業に参入したもの。今回、同空港から徒歩5分の距離にある築45年の古家を約2700万円で購入し、約3500万円をかけて柱や梁など和のテイストを残しながら黒と白を基調としたスタイリッシュな民泊スタイルの施設に改装した。市街を一望できるロケーションと、共用リビングやバーベキューテラスなど共用部分の広さを強みに、観光・宿泊目的だけでなく、地元のコミュニティーや社員研修、最近流行しているグランピングなどの需要も見込む。開業1年目の月商目標は100万円。運営は協力関係にあり改装も手掛けた建築設計事務所、㈱エルアールエス(同区空港前2丁目、馬場優弥社長)が担う。
場所は福岡空港国内線第2ターミナルの東側、県道574号線沿いのローソン空港前2丁目店の南東側。敷地面積は約400㎡。施設は平屋建てで床面積が約130㎡。宿泊室は相部屋を前提とした「ドミトリー」2室と個室2室の計4室で構成。ドミトリーは2段ベッドを利用し6人部屋と2人部屋、個室はそれぞれ2人まで宿泊でき、最大12人まで宿泊可能。シャワー室を2室完備するほど、アメニティとして冷蔵庫や50インチテレビ、無料WiFi、電子レンジ、ポット、氷、フリードリンク(お茶、コーヒー)などを完備。平日一泊1人あたりの料金は3500円から7000円(税別)。一棟貸し切りの場合、平日は5万5000円。金曜、土曜、祭日前は価格を変動する。また、食材を提供するバーベキュープランも用意するほか、今後は飲食メニューも充実させていく方針。後藤社長は「1年がかりで当初予算よりも1000万円ほどオーバーしたが、建築面や運営面でさまざまなノウハウが得られた。平日の利用を促進し、新たな収益モデルを確立したい」と話している。
オンリーワンスタジオは2008年5月設立。従業員5人。福岡市内近郊を中心に不動産管理や売買・賃貸仲介を展開し、自社物件も10棟所有する。後藤社長は1973年12月25日生まれの44歳。大分県竹田市出身。大阪経済大学経営学部卒。住宅メーカーや不動産会社を経て、同社を設立。趣味はテニス、ゴルフ、サッカー。

2018年11月20日発行