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北九州市八幡東区のデータセンターを増設  東京都のIDCフロンティア    来年2月、3階建て5号棟が完成


 全国9カ所でデータセンターを運営する株式会社IDCフロンティア(東京都新宿区四谷、真藤豊社長)は3月15日、北九州市八幡東区のデータセンター「アジアン・フロンティア」の5号棟建設に着工した。完成は来年2月末。
 東日本大震災以降、災害対策への企業意識が高まる中、首都圏からのデータセンター移転が進んでおり、同センターへの問い合わせも増加している。同社では2008年9月に同センター1号棟、09年3月に2号棟、11年9月に3号棟を開設したが、3号棟はすでに満床で、今年4月末完成する4号棟の予約も好調に推移していることから、5号棟増設で需要に対応する。
 5号棟は地上3階地下1階建て延べ床面積は約58百平方m。延べ床面積約3千平方mの1~4号棟より1フロア広い。入居企業が電子端末などを置くスペース数は約530ラック。投資金額は非公開だが、3、4号棟の建設費が計約60億円なので、約30億円強の見込み。同社では、今回の5号棟から最新鋭の外気空調システムを採用しており、空調電力の年間8割削減を目標に運用していくという。今後は、約3万平方mの全敷地のうち、残り半分も増設を計画している。
 同社では、「北九州市が企業立地の一環で、首都圏の企業に移転誘致を働きかけているのも、好調の要因。今後も自治体と連携しながら、福岡県内の地場企業への法人営業を強化したい」と話している。
 同社は1986年11月設立。2005年2月にソフトバンクグループに参加して以来、グループのデータセンター専業を担う。09年2月には全株式をヤフー株式会社に売却し、同社のグループ会社となる。資本金は15億円。