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北九州中心の高校生対象とした特別入試枠新設  早稲田大学    基幹理工学部で


 早稲田大学(東京都新宿区、鎌田薫総長)は1月11日、基幹理工学部の2018年度推薦入試から北九州を中心とした特別枠を設けることを発表した。
 同大は2003年、北九州学術研究都市に大学院情報生産システム研究科(IPS:吉江修研究科長)を設置しており、その条件を活用した地方創生の新たな取り組みとして「地域連携型教育・研究構想」を開始。近年東京近郊に入学者が偏りつつある現状を背景に、特別枠の設置により地方で活躍する人材の育成強化を図る。また、同大学が地域に限定した推薦枠を設けるのは初めて。
 同入試枠の対象は、北九州地区を中心とした北部九州や山口県の指定校約30校で、人数は10人程度。面接試験は北九州キャンパスで実施する。また、同枠の入学者は3年次まで一般学生と同様に西早稲田キャンパス(新宿区)で基礎教育を受け、4年次からは北九州キャンパス(北九州市若松区ひびきの)に通学し、IPS教員の指導のもと卒業論文研究を実施するのが条件。

 北九州地区の企業と企業コンソーシアムを設立

 また、同日付でIPSは北九州地区に拠点を置く企業約40社と連合体を設立した。名称は「早稲田大学IPS・北九州コンソーシアム」。
 「地域連携型教育・研究構想」の一環で、IPSや産業界、自治体が共同で研究開発を実施し、より実践的な人材育成と地域や産業が一体となった教育研究活動を展開するのが狙い。通常の共同研究や委託研究だけでなく、連合体内に常に研究開発連携プロジェクトが実施されている体制を構築するほか参加企業から産学連携教員の選出などを行う。会長には吉江修情報生産システム研究科長が就任。事務局はIPS内に設置する。
 橋本周司副総長は「アジアの中心により近い北九州という地で展開を進めてきた。企業や教育機関の連携で新しい開発拠点を築いていきたい」と話している。