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創業地に「帰還」、新天神本店がオープン よし田


週刊経済2025年6月11日発行号

隣接ビルと同時開発

鯛茶漬けを名物とする「割烹よし田」を運営する㈲よし田(福岡市中央区天神、吉田泰三社長)は6月10日、創業地で建設していた新本店が完成したことに伴い、「天神本店」をグランドオープンする。
1963年に創業した同店は、60年近く天神の店舗のみで運営を続けてきたが、隣地が「天神ビッグバン」による再開発事業の開発エリアとなったことを受け、また施設の老朽化も鑑みて店舗の建て替えを決定。天神への「帰還」を前提に、約4年半前に博多区店屋町に本店を移転していた経緯があった。新本店は地上4階、地下1階で、旧本店とほぼ同規模。1~3階が店舗、4階が事務所、地下が貸店舗となる。隣地で日本生命と積水ハウスが開発し、4月に開業した新ビル「天神ブリッククロス」との同時開発という形を取り、見た目はブリッククロスの一部に本店が入居しているように見えるが、それぞれ独立した建物になっている。総座席数は160席、個室は14部屋。個室を充実させながらも、テーブル席や1人でも利用しやすいカウンター席も配置した。大広間は最大60人に対応が可能で、いわゆるVIPルームの「特別室」も設置。1階には自社商品などを扱うお土産コーナーを設けている。また、移転先の博多店も継続して運営し、今後は2店舗体制となる。
5月28日にはメディア向け内覧会を開き、新本店のオープンに合わせて発売した、家庭向け調味料等を揃えた新商品、「家庭割烹」シリーズもお披露目した。吉田社長は「父が天神で創業し、天神と共に歩んできた店なので、創業地に帰ってくることができて感無量」と感慨深く話し、「旧本店を愛用されていたお客さまに加え、新たなお客さまもお一人から気軽に入れる店舗を目指していきたい」と話している。