NEWS

  • 地域

前原市の築104年の民家を2,500万円で改築し飲食店に   万物生々   初年度売り上げは3,000万円見込む


 古民家の改修・修理業の有限会社万物生々(前原市前原中央3丁目、牧田隆社長)は11月22日、前原市内の築104年の古民家を約2,500万円かけ改築し飲食店「料理処 本陣 和多屋」をオープンした。
 地域振興、町おこしなどの有意義な活用法として当該建物を改修・改築したもので、同社が管理運営会社として土地と建物を賃借し、開業準備を進めていた。初年度は家族連れや団体など幅広い客層を対象に、3,000万円の売り上げを見込んでいる。
 場所は国道202号の前原郵便局前交差点から入った前原名店街通り沿い。敷地面積は約990平方m、家屋は330平方mの木造2階建て。庭園や門構えに加え、建物内部は元々商家だった名残を印象付ける吹き抜け構造となっており、それを取り巻く漆塗りの2階の回廊や梁など、往時の商家の建築様式をそのまま残したのが特徴。料理は昼が地元の食材を使用した和食御膳(1,300円~)や喫茶メニューなど、夜が水炊き料理(3,000円~)をメーンに構成。最大収容人数は40人。営業時間は昼が午前11時~午後3時、夜が午後5時~同10時、定休日は第1、第3日曜日となっている。
 牧田社長は「由緒ある建物を解体するのは歴史的・社会的観点からみても大きな損失。古くから伝わる日本の伝統的建築様式の中で、くつろぎながら料理を堪能してもらいたい」と話している。

  1階玄関ホールを貸イベント会場として有料開放

 また同社は同施設の1階玄関ホールスペースを2区画に分け、貸イベント会場や貸ギャラリーとして有料開放している。
 施設の有効活用の一環として一般に広く開放することで、情報や文化の収集、および発信拠点としての機能拡大を目指すもの。
 レンタル契約は最長二週間までで、料金はAスペース(5.6m×5.23m)が1週間で2万円、2週間で3万5,000円、Bスペース(5.6m×6.45m)が1週間で2万5,000円、2週間で4万円。さらにA・B合わせたスペースが1週間で3万8,000円、2週間で6万円となっている。
 同社は同施設の管理運営を目的に2005年8月設立。資本金300万円。
 牧田社長は鹿児島県出水市出身。49年7月1日生まれの56歳。宮崎大学農学部卒。趣味は散歩。