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傘下の竹内化学新本社建設やベトナム進出などを計画  正晃ホールディングス


正晃中期5カ年計画が3年目に

総合試薬ディーラー最大手・正晃㈱を中核とする正晃ホールディングス㈱(印正哉社長)は、5カ年計画の3年目となる2020年、傘下の竹内化学㈱(和歌山市)の本社新築移転やベトナムのホーチミン市での営業所開設、研究施設の移設・引越サポートビジネスの強化などを重点施策としている。
同社はグループ年商1000億円を大きな目標に掲げる中期5カ年計画を2018年度に策定。営業エリアの充実、新規事業の確立などを進めている。昨夏には本社近くに最新鋭の物流施設「正晃物流センター」を稼働し九州・山口エリアでの物流効率化を図った。竹内化学は2017年にM&Aしたが、現本社が老朽化してきたことと将来の南海トラフ大地震などの自然災害に備える意味で和歌山市郊外の高台に用地を取得、新本社を新築移転する。海外展開については、すでに中国の上海市に現地法人「上海正晃商貿有限公司」を置き、医療関連分野を中心に幅広い商品とサービスを提供しているが、今後、経済発展の著しいASEAN諸国を中心にアジアでのネットワーク強化と高度な営業展開を図るためにもベトナムでの拠点開設を計画している。
このほか、数年前から開始したレンタルラボ(貸研究室)ビジネスや大学や病院等の研究施設の移設・引越サポートビジネスなどの新規事業が徐々に軌道に乗ってきていることから、サービスの充実とともに全国展開を念頭に拡大を図っており、「将来的には専門会社を立ち上げてグループの一翼となる事業に育てていく」(印社長)としている。また、ITを利用した物品購入や物流管理にも対応して自社独自の電子購買システム(通称・ソニック)や物流管理システム(正晃SPD)にも力を入れ、最先端の技術で顧客のニーズに対応していく。
印社長は「5カ年計画の最大の目標であるグループ年商1000億円に向けてグループ各社がレベルアップに努め、節目ともいえる3年目をいかに戦っていくか。正晃ホールディングスとして『ヒューマンカンパニー』を念頭に、全社員心を一つに頑張っていく」としている。

2020年1月7日発行