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企業のウェルビーイング可視化の取り組みに参画 シティアスコム
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週刊経済2025年1月29日発行号
九大都市研究センターなどと共同研究
地場大手の情報システム開発会社、㈱シティアスコム(福岡市早良区百道浜2丁目、藤本宏文社長)は、子会社でデータ分析事業の㈱インクルーシヴシティ(略称・ICC、同所、中間裕一社長)と九州大学都市研究センター(同市西区元岡、馬奈木俊介センター長)が共同研究する「企業のWell‐beingの可視化」に向けた取り組みに参画している。
シティアスコムは九州大学都市研究センターとのデータサイエンス分野で強力に連携した取り組みの事業化として、2022年2月にICCを設立。同研究は、ICCが九州大学都市研究センターとともに、企業が従業員に対して行う各種施策がWell‐beingやワークエンゲージメントにどのような影響・効果があるのか、それが企業のKPI(重要業績評価指標)にどのような影響を与えるかを分析するもの。
シティアスコムでは、「働く人」のWell‐beingの向上とSDGsの達成に向けて取り組む事業者として、福岡市Well‐being&SDGs登録制度に登録するとともに、社内でもさまざまな施策を実施してきた。しかし、これらの施策の効果を測定する基準が不足しているという課題があることから、同研究に参画。当初は進める施策が施策別、部門別に有効に機能しているか評価することを目的としていたが、副次的な効果として、離職率や営業利益率との相関など新たな示唆を得ることができたという。
同社では、同研究の示唆を参考にしながら、施策の見直しを含めた、「働く人」のWell‐beingの向上に向けた継続的な取り組みを進めていく。また、グループ会社のICCは、同研究をさらに進め、企業向けの新たなサービスとして展開する予定。
シティアスコムは1971年1月設立。資本金4億4200万円。従業員519人(2024年4月時点)。金融や流通、製造業向けを軸とした開発事業やデータセンター事業、業界トップの学校法人向けパッケージソフトなどに加え、近年はデジタルサービスなどサービス提供ビジネスを拡大。また、22年10月には㈱西日本フィナンシャルホールディングスグループ入りし、地場企業の情報化支援に力を入れる。24年3月期の売上高は101億6768万円。