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今期売上高は前期比28%増の160億円見込む   九州三井アルミニウム工業   経常利益は3億6000万円で61%増


 高純度アルミ製造でシェアトップの九州三井アルミニウム工業株式会社(大牟田市四山町、川井洋一社長)は、二〇〇四年度三月期決算で、売上高は前期比二八%増の百六十億円、経常利益は同六一%増の三億六千万円を見込んでいる。
 二〇〇一年のITバブルの崩壊以後、業界全体でアルミの生産量が低下していたが、デジタル化に伴う需要拡大で、〇四年上期の生産量が前期比七三・六%増の三千百十九tとなったことが要因。
 同社では、〇四年度から三カ年計画を実施、〇四年度は、売上高百五 十億円、経常利益四億円の計画でスタートしたが、〇五年三月期の売上高は計画の七%増、経常利益は一〇%減となる見込み。経常利益が見込みより下回る理由について「退職給付引当金の積増をした」(川井社長)と話している。
 また、昨年十一月末には同社初の私募債を発行して二億円を調達し、 現在、本社敷地内にビレット用の大型溶解炉を増設している。稼動は三月末の予定で、増設後は現在の月間生産量二千七百~八百tから四千tになる。川井社長は「デジタル化の波に乗って、消耗品のアルマイト電極材など、ニッチ分野で勝負していきたい」と話している。
 同社は一九八九年設立。資本金は十三億五千万円。従業員数は百五十 人。売上高は百二十五億二千三百万円(〇四年三月期)。
 川井社長は熊本県熊本市出身、一九四四年五月十五日生まれの六十歳。熊本大学工学部卒、趣味はゴルフ。

2005.1.25 発行 週刊経済より