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九州拠点を2億円かけ大牟田市に移転 大阪の東洋アルミニウム


拠点の年間売上を5倍に

アルミ箔、アルミペースト製造などの東洋アルミニウム㈱(大阪市中央区、楠本薫社長COO)は11月1日、九州唯一の拠点である「新事業創造部九州」を柳川市間から大牟田市四箇新町3丁目に移転した。投資額は約2億円。
同拠点は、機能性コンパウンド(樹脂に液体状態の薬剤やアルミ粉などの添加剤を混合させ、防虫忌避や防カビ、医療機器などの使用目的に沿った機能性を持たせた粒状のプラスチック原料)の製造拠点として2016年に開設したが、生産量の増加などで手狭になっていた。場所は大牟田テクノパークの一角で、敷地面積は5490㎡。敷地内には、工場と事務所、原料倉庫、検査室などが併設する約1千㎡の第一工場と、約400㎡の第二工場の2棟がある。現在常駐人数は4人で、今後10人程度まで拡充を計画している。泉田博志新事業創造部長は「アルミニウムの金属特性を持った熱可塑性樹脂や、水分と反応して分子状水素を発生する特殊なフィルムなど、最新技術を駆使したさまざまな原料を生産している。今回の拡張移転により、新事業創造部九州の年間売り上げを現在の5倍の5億円に拡大したい」と話している。
同社は1931年設立。資本金80億円。従業員は2501人(単体1494人、2020年6月時点)。売上高は893億9600万円(連結、20年3月期)。アルミ箔製品やパウダー・ペースト製品、日用品、太陽電池関連製品などを展開しており、今後の新たな事業柱の構築を目指し、新事業創造部を設立している。

2020年11月17日発行