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九大と共同開発中のクリープ試験機が開発支援事業に採択 リックス
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週刊経済2025年7月23日発行号
最大2500万円助成
機械商社のリックス㈱(福岡市博多区山王1丁目、安井卓社長)は7月2日、国⽴⼤学法⼈九州⼯業⼤学(北九州市、三⾕康範学長)と共同開発中の「⾼温⽔素対応クリープ試験機」が、福岡県⽔素グリーン成⻑戦略会議の令和7年度製品開発⽀援事業に採択されたと発表した。
同試験機は、高温の水素環境下で金属素材に荷重を与え、金属素材に水素がどのような影響を及ぼすかを試験できる機器。産業界ではカーボンニュートラルの実現に向けて水素エネルギーの活用検討が進んでいるが、水素は次世代エネルギーとして期待されている一方で、金属材料によっては劣化(水素脆化)を起こす可能性があり、材料の評価が急務となっている。そこで、高温水素下での金属材料評価の知見が豊富な九州工業大学の薦田亮介准教授と共同で、試験機の仕様を最適化し、製造コストを抑えたクリープ試験機を開発した。クリープ試験には、数百から数千時間、場合によっては年単位の長時間を要すが、コストを抑えた試験機を複数台用意することで、試験のリードタイム短縮に貢献できるという。今回採択を受けたことで、今年6月から2028年3月までの期間内で最大2500万円以内とする事業費の2分の1が助成される。
同社は1907年創業、64年5月設立。資本金は8億2790万円。グループ従業員数は765人(25年3月時点)。東京証券取引所プライム市場、福岡証券取引所に上場。流体応用機器・設置製造販売、精密自動・計測機器販売、製鋼副資材等販売などを手掛け、25年3月期売上高は前期比10%増の547億2700万円。

