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三菱信託銀行の指導で株式公開目指す点 ティスコジャパン 来春めどグリーンシートに登録


 海外用携帯電話レンタルなどの株式会社ティスコジャパン(福岡市博多区青木、二宮徹社長)は、三菱信託銀行のコンサルティングの下、今春をめどにグリーンシート市場(未公開株式売買市場)に登録、将来的に株式公開を目指す。
 同社ではかねてから、グリーンシート市場登録に向けて準備を進めており、昨年十一月に三菱信託銀行とコンサルティング契約を締結した。資本政策や経営戦略などの指導を受け、事業基盤の強化・拡大を進め、まずは〇四年春をめどに同市場に登録する。その後は、株式公開準備のノウハウの提供などを受けながら、携帯電話を使った七カ国語同時通訳サービスなどを主力に経営基盤を固め、将来的には株式公開を目指す。無料でコンサルティングを受ける代わりに、証券代行などの業務を三菱信託銀行に委託することになる。すでに監査法人や主幹事証券会社の選定も検討を開始しているという。
 同社はベンチャー企業支援組織、フクオカベンチャーマーケット(FVM)協会の参加証券会社などで構成する「FVMグリーンシート推進連絡会」から、同市場への登録を証券会社に推薦する「参考推薦企業」に選ばれている。同協会の推薦を受けて三菱信託銀行と無料経営コンサルティング契約が実現した。
 三菱信託銀行では融資とは別業務で、株式公開を前提として中小企業や大学発ベンチャーの起業を対象に、経営戦略や事業計画立案などを支援している。同行の支店などから情報を収集し、全国から有望なベンチャーや中小企業を二百社程度を選抜。同社は福岡では初の契約締結となった。
 ティスコジャパンは一九九五年創業、九九年設立、資本金五千万円、従業員数五人。七カ国語同時通訳サービスのほか、〇四年四月をめどにカメラ付きパソコンなどで手話通訳サービスも開始する。

2003.12.24 発行 週刊経済より