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ミライのゲンバなど4組のビジネスアイデアを表彰 QTnet
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週刊経済2025年4月2日発行号
AIなどの領域で協業
九電グループの情報通信事業会社、㈱QTnet(福岡市中央区天神1丁目、小倉良夫社長)は3月19日、第5回目となる新たな事業を共創するオープンイノベーションプログラム「TSUNAGU(つなぐ)2024」で、㈱ミライのゲンバ(東京都港区、佐藤哲太社長)をはじめ、協業した4組を表彰した。
「TSUNAGU」はスタートアップをはじめとした企業や個人の優れたビジネスアイデアや技術とQTnetの経営資源を組み合わせることで、新たな事業・サービスを共創する公募型のオープンイノベーションプログラム。QTnetではAIやWeb3、ロボティクスなどを新規事業領域とし、積極的にビジネスアイデアの提案することで事業化を促進しているという。今回表彰したのは、ゲンバAIメンテナンス賞の㈱ミライのゲンバのほか、DXパートナー賞のコク―㈱(東京都千代田区、入江雄介社長)、Web3テ―キングインフラ賞の合同会社社暗号屋(福岡市、紫竹佑騎社長)、ドローン×AI画像解析賞の九州ドローンサービス㈱(同市、本田健一社長)とHMS㈱(同市、胡振程社長)の計5組。
㈱ミライのゲンバは製造企業の保守現場で収集した帳票データを法人向けマルチ生成AIプラットフォーム「QT-GenAI」や機械学習を通じて解析し、属人化しがちな業務に関する知見を可視化する実証実験をしている。㈱ミライのゲンバの佐藤社長は、「現場作業員の勘や経験をデータとして定量化することで業務効率化と品質の安定、均質化を目指していく」と話している。
コクー㈱は中小企業向けのDXサポートサービスで、現場のデジタル課題を可視化、解決している。さらに、生成AIを活用する先進的なスタートアップ企業と連携し、中小企業のDX変革を支援することで、地域経済の発展を目指している。
合同会社暗号屋は次世代インターネットとされるWeb3領域で、「Web3インフラ事業」を試験提供中。ブロックチェーン生成データの正確性を検証する承認「バリデート」に、QTnetが通信サービスで培ったサーバーインフラ運用ノウハウを活用し、Web3の普及を目指している。
九電ドローンサービス㈱とHMS㈱は設備点検業務において、生成AIを活用したドローン映像解析の実証実験をしている。ドローンで撮影された膨大な映像データの目視確認や解析にかかる時間を、HMS㈱の特許技術を活用して短縮し、異常検知を自動化している。