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バイオディーゼル燃料精製法で特許取得 室町ケミカル


週刊経済2023年7月4日発行号

燃料中の不純物問題を解消

医薬・化学品製造・販売などの室町ケミカル㈱(大牟田市新勝立町、青木淳一社長)は5月30日付で、4社共同で「バイオディーゼル燃料の精製方法」の特許を取得した。
水光技研㈱(春日市、新原政喜社長)、㈲健製作所(朝倉郡筑前町、松原健社長)、RITA㈱(東京都新宿区、北川梯也社長)の3社と共同開発したもの。菜種油や廃食用油などをメチルエステル化して製造されるバイオディーゼル燃料の不純物を、緻密な分離膜により除去して品質を改善する精製方法。 バイオディーゼル燃料は硫黄分酸化物をほとんど含まないため、軽油と比較して排出される硫黄酸化物(SOx)を30%~50%に削減減少できる。ディーゼル車の排気ガス対策としても有効で、すでに国内外で利用されているが、バイオディーゼル燃料中の不純物が燃料の貯蔵タンク内やエンジン系統のフィルターで析出し、閉塞などの障害をもたらすことが大きな問題となっていた。同特許は従来例の不都合を解消できるバイオディーゼル燃料の精製方法として、業界へ幅広く訴求し、拡販を進めていく。
同社は1947年7月設立、資本金1億4300万円、従業員数270人。売上高は56億8100万円(22年5月期)。