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タクシーに小型液晶モニターを搭載して情報発信 ディンプル 福岡市内など500台からスタート


 電子部品の輸出入、広告事業の株式会社ディンプル(春日市須玖南三丁目、古谷真弓社長)は四月一日から、タクシーに小型液晶モニターを搭載して地域情報、広告を流す情報伝達媒体事業を開始した。  
  同社は廃棄パチンコ・スロット台のリサイクル事業を展開しているが、廃棄台の液晶画面を小型モニターとして再利用し、タクシーの天井に設置して、地域情報、行政情報、企業CMなどを流す。すでに昨年十一月から三月までをモニター期間として試験実施しており、好評を得ているという。四月一日からは、福岡交通株式会社、はかたタクシー有限会社、平和交通株式会社、有限会社つくしの交通の四社、計五百台に設置して、福岡市内、筑紫野市、飯塚市内を営業エリアとして本格的にサービスを開始した。  
  サービス名は「くるメディア」で、車内振動に影響を受けないコンパクトフラッシュを利用して約十二分の映像を繰り返し流す。空車から実車に料金メーターを倒した時点から映像が流れ出す仕組みで、十二分内に下車した場合、次に乗車する顧客は、前回止まった時点の企業広告、情報コンテンツの最初から映像を見れるようになっている。タクシー一台当たりの一日平均乗車回数が三十三回、平均乗客数が一・四人とすると、五百台で一ヵ月約七十万人のタクシー利用者が視聴することになるという。データ交換は半月ごとに内容を更新する。なお、「くるくるチケット」の名称で協賛企業のサービス券、クーポン券をタクシー内で無料配布し、相乗効果を図るという。CM料金は一五秒で三十五万円、三十秒で七十万円、六十秒で百四十万円。編集・制作も同社が手掛ける。
 今年度中にタクシー設置台数を倍増の千台、来年中には二千台まで増やしていく方針。など、サービスの展開スピードを加速するために、広告関係は広告代理店を通じて募集。フランチャイズ制度を採用してサービスエリアの拡大も考えているという。  同社は二〇〇〇年九月創業、〇二年十月設立、資本金は一千万円、売上高は三億百二十万円、従業員数は十三人。

2004.4.6 発行 週刊経済より