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システム・金融事業を開始 フォーシーズHD


週刊経済2025年7月30日発行号

分散型インターネットを活用

化粧品、健康食品、アロマ関連商品の通販、卸売事業などの㈱フォーシーズHD(福岡市中央区薬院1丁目、寺田智美社長)は7月11日、分散型次世代インターネットWeb3・0(ウェブスリー)を活用したシステム・金融事業を開始することを発表した。

Web3・0とは、Web2・0に続くインターネットのこと。現在多くの場面で利用されているWeb2・0はGoogleやAppleなど大手企業のサーバーなどに情報が集約され、個人での情報管理は限られていることが特徴。それと比較しWeb3・0は、ビットコインを実現するための技術として開発されたブロックチェーンなどを利用して個人のデバイスで情報の管理をするため、個人同士での価値や情報交換ができる。同社はこれまで、Web2・0の事業戦略としてソーシャルメディアを活用するなど顧客との双方向のコミュニケーションを深めてきた。

システム事業では、再生可能エネルギー事業における負担金の予測を目的としたシステムの共同開発と運用を実施。太陽光エネルギー事業や系統用蓄電池事業のシステム構築と運用を通して、効率的な物件の取得や運営を期待する。現在、協力会社との提携交渉を進めており、7月後半~8月にシステムの完成を予定している。また、金融サービス事業として今後の資産運用の可能性を考慮した暗号資産への投資をスタートする。仮想通貨(暗号通貨)の1つであるビットコインを保有することで、事業拡大に伴う資産運用の一環として財務基盤を強化する。事業開始に伴う特別な支出額は未定。松野博彦副社長は「Web3・0の分散型プラットフォームを活用することで、よりパーソナライズされた製品提案やサービスの提供が可能となる。今後、メインの化粧品、健康食品、アロマ関連商品の通販・卸売事業にも活用してきたい。新事業はその一歩となった」と話している。