NEWS

グリーン特区活用し、苅田町に内装部品の新工場 豊和繊維九州製作所


日産九州内の工場も増強

自動車内装部品メーカー・㈱豊和繊維九州製作所(嘉麻市大隈町、高田智行社長)は1月9日、福岡県からグリーンアジア国際戦略総合特区の法人指定を受け、苅田町与原に新工場を建設する。今月中にも着工、5月に完成し、来年1月からの量産化を目指す。
新工場は日産自動車九州㈱近く。敷地面積は8925㎡。工場は鉄骨造り平屋建てで床面積は1900㎡。日産自動車九州で生産される完成車の自動車用ラゲッジサイドロア(荷室の内装部品)を同社に供給するため、新工場を建設した。また、新工場建設に合わせ、2003(平成15)年から日産九州内で稼働している同社工場の一部を増強する。製造する部品が自動車の軽量化、低燃費化につながることから、グリーンアジア国際戦略総合特区の指定を受けた。新工場建設と日産九州内の増強により、年間で売上高10億円増を見込む。投資額は9億4000万円で、35人~36人の新規雇用を目指す。
同日、県庁8階で開かれた指定交付所交付式では、小川洋県知事が平山諭専務に指定書を交付、知事は「高度化と軽量化を支える新工場を作られることを心強く思う。県として全面的にバックアップしていきたい」と同社の投資を高く評価、平山専務は「国内外11ヵ国に展開する同社生産拠点の中で、マザー工場としての役割を発揮していきたい」と応じた。
同社は愛知県春日井市に本社を置く㈱豊和繊維工業の生産子会社。1992(平成4)年に現在の嘉麻市に拠点を開設、日産自動車やトヨタ自動車九州、ダイハツ九州など北部九州に拠点を置く完成車メーカーをはじめ、自動車部品の1次サプライヤー向けに内装部品を生産している。

2019年1月22日発行