NEWS

  • 地域

クズから抽出した機能性食品素材にコレステロール抑制作用  東洋新薬    武蔵野大大学院の油田教授らとの共同研究で


 健康食品受託メーカーの株式会社東洋新薬(福岡市博多区博多駅前2丁目、服部利光社長)は8月29日、クズ(葛)の花部から抽出した独自機能性食品素材がコレステロールに及ぼす影響を、生体実験により国内で初めて確認したことを発表した。
 クズはマメ科のつる性植物で、乾燥させた根が漢方薬の原料として葛根湯などに使用されているが、今回はクズの花部から抽出した機能性食品素材「葛の花エキスTM」を継続的に投与することによるコレステロールへの影響を、武蔵野大学大学院・薬学研究科(東京都西東京市)の油田正樹教授、天使大学看護栄養学研究科(札幌市東区)の斉藤昌之教授らとの共同研究で確認した。
 実験ではメタボリックシンドロームの諸症状を自然発症する遺伝的素因を持ったマウスに、クズの花エキスTMを5%配合した高脂肪食を8週間自由摂食させた後、肝中コレステロールとHDLコレステロールを測定。その結果、クズの花エキスTMを混合していない餌を与えたマウスと比較して、肝中コレステロール値の低下が確認され、またHDLコレステロールの増加が認められたという。このことから、「葛の花エキスTM」の継続的摂取は、コレステロール値を低下させ、またコレステロール代謝を改善する可能性が示唆されたという。
 同社は1993年創業、97年設立、資本金は5千万円、2010年3月期の売上高は77億3千万円、従業員数は450人。