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イエバエ用い畜産糞尿の肥料化技術を実用化へ ムスカ


2017年度内に

家畜糞尿を使った有機肥料や飼料の研究から販売、プロモーションまでを手掛ける㈱ムスカ(福岡市博多区博多駅東1丁目、串間充崇社長)は、2017年度内にイエバエを用いて畜産糞尿を有機肥料や飼料にリサイクルする循環システムを実用化する。

独自の特殊なイエバエ幼虫を使った循環システムで、従来堆肥となっていた家畜糞尿などから高品質の有機肥料と飼料を生み出す仕組み。今年度、肥料・飼料の一般向け販売や業務用サンプルの出荷などを予定しており、今後は、大型実証プラントを建設し、畜産・養殖用の魚粉代替物としての販売開始を目指すほか、3年以内に飼料・肥料の工場出荷価格を国際魚粉価格や一般主流有機肥料と同等以下への引き下げを目指す。

分解処理は、家畜糞にイエバエの卵を植え付け、孵化した幼虫が家畜糞に含まれる有機物を食べて消化、酵素分解することで有機肥料に変換する流れ。独自の品種改良により、普通のイエバエよりも成長速度が速く、高密度で飼っても死ににくく一度に大量の卵を産卵することができるため、従来家畜糞などを堆肥化するのにかかる数カ月の期間を大幅に短縮し、1週間で肥料と飼料に変えることが可能。

同社は、2016年12月設立。資本金2001万円。

2018年1月10日発行