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アジア貢献賞にNPO沖縄平和協力センターなど3団体 西日本シティ財団
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週刊経済2025年4月2日発行号
アジア未来大賞に2組
公益財団法人西日本シティ財団(福岡市博多区、理事長・久保田勇夫㈱西日本シティ銀行特別顧問)は、第26回「アジア貢献賞」に特定非営利活動法人沖縄平和協力センター(那覇市、仲泊和枝理事長)など3団体に決定し、3月17日に博多区のホテル日航福岡で授賞式を開催した。
このほか同賞を受賞したのは、玉名国際交流協会(熊本県玉名市、水本利恵子会長)とNPO法人東アジア共生文化センター(熊本市中央区、申明直理事長)。沖縄平和協力センターは安全保障、平和構築、人材育成の3つのテーマに沿って「沖縄の心を具体的な行動に」との理念のもと、沖縄からグローバルな視点での活動を推進し、パラオの人々との「島しょ地域青年交流事業」やアジアの学生たちとの「平和への思い(ウムイ)」事業などを展開。玉名国際交流協会は熊本県内の民間国際交流団体の草分け的存在。発足以来、40年以上にわたり地元住民による主体的な活動を継続し、日韓中学生による相互ホームステイや地元在住外国人との交流会などを通じて地域住民が世界と触れ合う機会を提供している。東アジア共生文化センターはアジアにおける児童労働問題の解決策として、ネパールとのコーヒー豆の「フェアトレード」を開始し、今では、多文化共生も組み合わせた「ローカルフェアトレード」を〝くまもとモデル〟として官民を巻き込み全世界へ発信する取り組みを展開している。
また、第20回「アジア未来大賞」には鹿児島県青少年国際協力体験事業実行委員会(弓場秋信会長)と学びの杜 北郷学園日南市立北郷小中学校(若林史宏校長)が受賞した。鹿児島県青少年国際協力体験事業実行委員会は青年海外協力隊の活動現場である開発途上国に同県内の青少年を派遣し、ホームステイでの異文化体験や現地学生との交流を通して国際性豊かな青少年を育成。これまでインドネシアなどアジア7カ国へ30回にわたり延べ400人近くの中高生を派遣している。学びの杜 北郷学園日南市立北郷小中学校はシンガポールのセイント・ゲイブリエル中学校との間で盟約を締結し、相互ホームステイを軸とした国際交流を30年にわたり継続。公立小中学校単独による国際交流を地域全体でバックアップし、国際感覚豊かな、多様な考えを尊重できる人材の育成を図ってきた。
同財団は1984年に旧西日本銀行の普通銀行転換と創立40周年記念事業の一環として企画され、85年3月に財団法人西日本国際財団として設立。2012年4月に公益財団法人化し、昨年4月同じ西日本シティ銀行の財団である公益財団法人福岡文化財団(同理事長)を合併し、現法人名に改称。2000年3月に設立15周年を記念してアジア貢献賞を、05年に同20周年を記念してアジアKids大賞(現アジア未来大賞)を創設し、毎年、九州・山口地域でアジアとの国際交流に貢献している団体・個人などを表彰している。