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「課題は熊ファ銀、親和銀を健康体にすること」  谷・ふくおかFG会長兼社長    不良債権処理を福銀に一元化


 株式会社ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市中央区大手門1丁目)の谷正明会長兼社長は、12月5日、ふくおか経済新年号インタビューに応じ、08年9月中間決算の評価や不良債権処理の対応、2009年の抱負などを語った。要旨は次の通り。
 ―08年9月中間決算は、グループ(連結)で経常収益が1480億円で対前年同期比20%増、経常利益が188億円で同26%減の増収減益だった。この数字の評価は。
 谷 現在、体制整備の過程であり、なかなか評価しにくい側面がある。ただ、金利が下がっていることや、景気の悪化、不良債権処理の信用コストが上昇している状況下では、善戦健闘したと申し上げて良い。しかし、10月以降、株式を含む有価証券の相場が急速に悪化しており、通期の見通しは厳しいと思う。業績予想の修正に関しては、材料が固まっておらず、正確に申し上げる段階ではない。
 ―懸案の熊本ファミリー銀行、親和銀行の不良債権処理について。
 谷 経営統合以降、計画通りに進めているが、昨今の経済情勢を踏まえれば、さらにスピードを上げ、抜本的な解決を図る必要がある。先般発表したが、福岡銀行に組織、人員、不良資産を全部移管した上で集中的に処理し、現在の中計期間中に方向付けていきたい。
 ―両行を健康体に近い状況にすることが課題であると。
 谷 健康体に近い状況ではなくて、健康体にする。両行が健全にならなければ、FFGとして前進はできない。不良債権処理を福岡銀行に集中させた意味もそこにある。福岡銀行のノウハウや先端の金融技術を駆使し、解決していきたい。福岡銀行と同様、早い段階で「攻めの営業」が展開できるレベルまで引き上げていきたい。
 ―09年の抱負と今後の事業戦略について。
 谷 現・中期経営計画の最終目標年度まで1年3カ月。最終仕上げの段階だ。09年1月5日に熊本ファミリー銀行と基幹システムを統合し、10年1月には親和銀行との統合を控えている。そのほか、店舗の統廃合や人員の再配置、事務機能の集中化、関連会社の統廃合などの課題を着実に完了させていきたい。いずれも早急に解決を図るべき課題だと認識している。年明け早々には、次の中期経営計画の準備に取り組む。4~5年先を見据えて行動していくことが重要だと考えている。