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AI分野で九州大と共同研究開始 イージア


週刊経済2022年2月15日発行

学習進捗管理システムの精度向上へ

アネムホールディングスグループで、塾運営に特化したシステム開発を手掛ける㈱イージア(福岡市中央区薬院1丁目、肥川正嗣社長)は、AIを活用したシステムの精度向上に向け、九州大学との共同研究を進めている。
九州大学と共同研究契約を締結した2020年6月以降、約1年半に渡って蓄積したデータをもとに、22年1月から同大学大学院システム情報科学研究院の研究室との研究を本格化。AI(人工知能)やデータマイニングの研究に従事する同研究室は、主にAIの機械学習に必要となる膨大な学習データの提供をイージアから受け、一方でイージアはその解析結果を自社の学習塾運営・管理システム「anesta Pro(以下、アネスタプロ)」における学習進捗管理システムの新機能をはじめ、各機能の予測精度向上に反映させる。
現在の「アネスタプロ」は、昨年度から段階的に実施されている学習指導要領の改訂、および大学入試改革を見据えた塾向けの管理システムとして、2021年2月に全面改良。個別指導、集団指導、小グループ指導など多様化する学習塾の指導形態に最適化され、映像授業やAI教材、そしてコロナ禍を機に一般にも広く認識されることとなったオンライン授業など、年々増え続ける学習コンテンツをシステム上で一元管理でき、生徒の学習成果を授業ごとに保護者に配信できる機能も加えた。同社では今後、アンケート機能、QRコードを使った入退室管理、入塾書類のペーパーレス化などの機能を追加し、進歩の著しいエドテック領域の研究・開発をより一層強化する。
肥川英司アネムホールディングス経営戦略室代表は「教育業界はDXが遅れている業界のひとつ。このシステムを全国の教育機関へと提供を広げ、学びの最適化を目指していく。また、現在国外の企業とのアライアンスも促進しており、将来的には海外でも展開していく」と話している。