NEWS

  • 地域

14万トン級の大型客船が博多港に初寄港  米ロイヤルカリビアン社    10月までに13回寄港予定


 米ロイヤルカリビアンインターナショナル社が運航する約13万7千トンのクルーズ船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」号が6月21日、博多港に初めて入港した。国内への寄港は初めて。
 ボイジャー号は総トン数13万7276トン、全長311・12m、水面からの高さであるエアドラフトは63・45m、乗客定員数は3840人。船内にはレストランやプール、カジノルームのほか、アーケード街やシネマ、専用のテレビ局など施設を備えている。全長と水面からの高さではJR博多シティよりも大きく、博多港に寄港実績のあるクルーズ船では、5月20日に寄港した7万5千トンの「コスタ・ビクトリア」号(伊コスタ・クルーズ社)を越えて過去最大となった。
 同船のクルーズ日程は、中国・上海発着で、博多港のほか長崎港、韓国・済州島を回る東アジアルート。今回は約35百人が乗船し、うち31百人は中国人が占めた。今回から法務省福岡入国管理局は乗客2千人以上のクルーズ船を対象に、簡略した入国審査を実施。時間を短縮し、外国人旅行客の観光時間の確保に努めた。午前8時から下船した観光客は午後7時の出港まで、太宰府天満宮や福岡タワー、天神で観光や買い物などを楽しんだ。
 当日開かれた歓迎式典で高島宗一郎福岡市長は「中国の圧倒的な人口、日本や韓国の底堅い経済力を考えると、アジアクルーズは近い将来、カリブ海、地中海のクルーズに並ぶマーケットに成長すると思う。今後いっそう連携を密にし、アジアクルーズ市場の拡大に尽力したい」とあいさつ。式典では高島市長、小川洋福岡県知事とチャールズ・テージュ船長や、玉木良知九州運輸局長とコリン・クラークホテル・ディレクターらによる記念品贈呈が執り行われた。
 今年ボイジャー号は10月上旬までにほかに12回の寄港を予定している。