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障害者の在宅ワークの仕組化に関する実証実験 カムラックとエルスイフ、東京のSecure DX


週刊経済2021年6月29日発行

 ITに特化した障害者就労支援事業の㈱カムラック(福岡市博多区千代4丁目、賀村研社長)とソフトウェア開発の㈱else if(エルスイフ、同、髙森啓二社長)、データ連携技術の㈱Secure DX(東京都新宿区、石田雄太社長)は6月22日、共同で障害者の在宅ワークの仕組みづくりに関する実証実験を開始した。
障害者の雇用が拡大する一方で、通勤することが難しい障害者の在宅ワークについては、ハッキング被害などのセキュリティリスクの観点やコストの大きさから企業の対応が進んでいない現状に着目。ITに特化した障害者就労支援の実績があるカムラックと、そのグループ会社でITエンジニアとして障害者の雇用を積極的に行うエルスイフに加え、セキュリティ性や先進度で高い評価を受けるエストニアの電子政府基盤技術「X―Road」をベースに民間活用するためのさまざまな機能を独自に追加開発するSecure DXの協力を受けることで、より安全かつ低コストな在宅ワークの仕組み構築を進めていく。実験内容は、エルスイフが開発・運用する業務用アプリケーションと、カムラックが運用するセキュリティサーバ、さらに障害者を雇用するクライアント企業が管理するデータベースに接続するセキュリティサーバの3つを往来するデータを、Secure DXの技術を用いて安全にやりとりするもの。今後は、カムラックの障害をもつ利用者(社員)が実験に参加しながら社内でスキームを構築し、年内を目標に他社へ提案可能な状態まで仕組化を進める。