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農産物の輸出促進目的に貿易会社を設立  福岡県    社長に渡邉県農林水産部企画監


 福岡県は農産物の輸出促進、農家所得の向上を目指し、福岡県農業協同組合中央会(JA福岡中央会)とともに発起人となり、12月19日、福岡市中央区天神4丁目に貿易会社「福岡農産物通商株式会社」を設立した。社長には県農林水産部の渡邉宏企画監が就任した。
 資本金は715万円。筆頭株主はJA福岡中央会で、255万円出資。福岡県は250万円出資している。その他の株主は福岡県信用農業協同組合連合会(JA福岡信連)、全国農業協同組合連合会(JA全農ふくれん)、全国共済農業協同組合連合会(JA共済連福岡)。役員は渡邉社長と、監査役(非常勤)には林達也JA福岡中央会専務理事の2人。社員は県とJA福岡中央会から3人。本社は中央区天神4丁目のJA福岡県会館に置く。業務内容は、農林水産物、加工食品、その他商品の売買、貿易コンサルティング、海外市場のマーケティングなどで、09年1月から事業をスタートする予定。主な取扱農産物はいちご(あまおう)、みかん、ぶどう、緑茶、野菜、畜産物、加工品など。09年7月をめどに増資をする予定で、県内各地区のJAの資本参加も予定しているという。2012年度に年商6億円を目指している。県農林水産部農林水産政策課輸出促進室の花田治企画主幹は「貿易会社を活用しながら、県としては10年度に輸出目標である20億円を達成したい」と話している。
 県産農産物の輸出促進に関しては、02年から県やJA全農ふくれんが中心となって、海外バイヤーと産地のマッチング支援や販売促進フェアの開催、県考案の輸出統一ブランドマーク「まるふくマーク」によるブランド戦略などを実施してきている。輸出額は、03年度の2億円から07年度は10億4000万円にまで伸長し、輸出先もアジアだけでなく、アメリカ、ヨーロッパへと拡大している。