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設備投資1620億円、新規雇用1040人  グリーンアジア国際戦略総合特区    5回目の推進フォーラム


 福岡県、福岡市、北九州市が推進するグリーンアジア国際戦略総合特区(事務局・福岡県)は8月23日、5回目となる特区推進フォーラムをリーガロイヤルホテル小倉(北九州市小倉北区)で開催した。
 同特区を活用した企業の成果発表の場として毎年開催されているもので、約220人が参加した。これまでの同特区の取り組みを小川洋福岡県知事が説明した。11年12月の指定以降、特区を活用した設備投資総額が1620億円に達し、それに伴う新規雇用数も1040人となった成果を強調。指定区域は当初の7市町から18市町に拡大し、「地方創生を進める上で大切なのは、より多くの人が住み慣れた地域で働き続けることができること。その意味では、本特区で生まれた設備投資と雇用の貢献度は非常に大きいと思う」と評価した。また、特区制度の課税特例措置などをさらに2年間延長したことにも触れ、「制度が継続したのは非常に心強いこと。環境貢献性、国際競争力のある製品を開発する際は、是非特区を活用してほしい」と呼び掛けた。
 その後、車体メーカーのトヨタ自動車九州株式会社、風力発電設備メーカーの株式会社石橋製作所、有機ELを開発する九大発ベンチャー株式会社Kyulux、リサイクル事業の日本磁力選鉱株式会社の4社が特区を活用した事業を紹介。「開発棟の建設の際に特区を活用することができ、開発から生産までの一貫体制をつくる上での大きな後押しとなった」(トヨタ自動車九州)、「まだ有機ELの研究段階から特区で積極的な支援を受けてきた。当社が発足できたこと自体が特区の成果と言える」(Kyulux)など、制度活用のメリットをPRした。
 フォーラム冒頭のあいさつに立った北橋健治北九州市長は「アジアにおけるグリーンベースキャンプを目指す当市としても、特区は大きな追い風となっている。環境と経済性を両立するモデルを確立し、これから経済成長を期する新興国などへ発信していきたい」と決意を語った。また、続けてあいさつした利島康司北九州商工会議所会頭は「特区の取り組みもだんだん地に足がついてきて、いよいよ本物になってきたと感じる。是非、この制度をチャンスと捉え、地場企業は設備投資に踏み切ってほしい」と呼びかけた。

 トヨタ紡織九州が56社目の指定法人に

 また、9月2日には、同特区の指定法人にトヨタ紡織九州株式会社(佐賀県神埼市、吉川靖司社長)が指定された。
 これにより、特区制度を活用して設備投資を実施した企業数は56社、設備投資総額は1650億円となった。同社は宮若市の宮田工場で、樹脂に植物材料(ケナフ)を混合して軽量化した自動車用ドアトリムの生産効率、製品頻度を向上させるための新設備を導入する。同日に小川知事から吉川社長へ、法人指定書が交付された。