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経常利益は21%増の36億円 南陽3月期


週刊経済2025年6月4日発行号

レンタル事業など好調

機械商社の㈱南陽(福岡市博多区博多駅前3丁目、篠崎学社長)の2025年3月期連結決算は、売上高が前年同月比6・4%減の355億4800万円、経常利益は同21・2%増の36億8000万円の減収増益となった。
営業利益は14・4%増の31億8700万円、当期純利益は39・3%増の27億7200万円。一部事業での販売環境の厳しさがあり減収となったが、レンタル事業の好調や製造子会社の業績改善、コスト削減が奏功し増益となった。
事業別では建設機械事業の売上高は2・9%減の132億600万円、セグメント利益は15・3%増の14億5100万円となった。商品価格の高止まりや車輌納期の遅れにより販売環境が厳しい中、即納可能品の重点販売や民間工事需要に支えられたレンタル事業の好調が寄与した。
産業機器事業の売上高は7・5%減の220億7100万円、セグメント利益は21・7%増の21億2300万円。中国経済の失速や米中関係の悪化による半導体・ロボット市場の工場稼働率低迷が影響し、生産部品や消耗部品の販売が減少したことが減収につながった一方で、製造子会社の業績改善やコスト削減努力が増益に貢献した。
砕石事業の売上高は22・2%増の5億4000万円、セグメント利益は2倍の600万円。民間・公共工事の小規模案件を中心に推移する中、営業活動の強化に加え、販売単価の交渉や輸送費、燃料費等のコスト削減に努めた結果、増収増益となった。
今期(2026年3月期)の連結業績見込みは、売上高が前期比0・9%減の352億円、経常利益が同21・2%減の29億円の減収減益。営業利益は23・0%減の24億5000万円、当期純利益は28・0%減の20億円を見込んでいる。