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約110億円をかけ吉富工場内に新製剤工場  大阪市の田辺三菱製薬工場    来年6月完成、11月操業予定


 東証一部上場の医薬品メーカー、田辺三菱製薬株式会社(大阪市中央区、三津家正之社長)の連結子会社である田辺三菱製薬工場株式会社(大阪市淀川区、藏岡悟社長)は、総工費約110億円をかけて築上郡吉富町の吉富工場敷地内に新製剤棟「A5工場」を建設する。着工は今年2月、完成は来年6月。操業は同11月の予定。
 生産拠点の集約とグローバルレベルの新薬供給体制の整備を図るために建設するもの。吉富工場の敷地面積は38万2000平方mで、新製剤棟は現在あるA1・A3工場南側に建設。建築面積は約4800平方m、地上5階建てで、延べ床面積は約2万2000平方m。フロア構成は、1階が事務所と包装エリア、2階が見学者スペース、3階~5階が製造ラインとなる。新製剤棟では、最新の品質保証水準に対応し、多品種を効率的に生産可能な固形製剤専用工場として、拠点再編に伴う製造品目の集約や新薬の供給を担う。製造品目は現在検討中だが、稼働初期の生産数は年間10億錠を予定している。現在従業員300人だが、来年11月の操業に向けて増員も検討していく。同社では「環境変化にも柔軟に対応するとともに、効率的な生産体制を構築し、患者さんに信頼される高品質な製品の安定供給に努めていきたい」と話している。
 田辺三菱製薬株式会社は1933年12月設立。資本金500億円。14年3月期売上高4127億円。連結子会社の田辺三菱製薬工場株式会社は2008年10月設立。資本金11億3000万円。14年3月期売上高は472億円。