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米国テキサス州ハルトムシティ市で賃貸住宅を共同開発 西日本鉄道
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週刊経済2025年4月30日発行号
総事業費は約93億円
西日本鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、林田浩一社長)は、米国の住宅デベロッパー、アルパイン・スタート・デベロップメント社(ASD社、テキサス州ダラス市)と共同で設立した事業運営会社、ASDレンジ・ビスタ社を通じて、同州ハルトムシティ市で総事業費約93億円を投じ賃貸集合住宅を開発する。今年2月に着工しており、来年12月の完成予定。
これは2023~25年度の第16次中期経営計画の重点戦略として、海外不動産事業の収益拡大を推進する一環。ASD社とは同州サギナウ市で賃貸集合住宅の共同開発を2023年10月から進めており、今回が2件目の共同開発案件。ハルトムシティ市は、テキサス州の北部に位置する人口約4・5万人の都市。近年人口増加の著しい同州フォートワース市(人口約97・8万人)に隣接し、フォートワース市とその周辺都市のベッドタウンとしての賃貸需要が見込めるエリア。同プロジェクトでは、フォートワース市の中心地から北に約11㎞、車で約15分の距離にある約4・9haの敷地に単身者や若い夫婦などを主なターゲットとした312戸の賃貸集合住宅を開発する。
ガーデンタイプの賃貸集合住宅は住宅棟9棟(木造3階建て)とクラブハウス棟1棟(木造平屋建て)で構成。計312戸の内訳は1ベッドルーム(BR)が204戸、2BRが96戸、3BRが12戸。共用部にはフィットネスジムやラウンジ、ワーキングスペースを備えたクラブハウスや屋外プールを設ける。計画地周辺には飲食店やコンビニが立地するほか、今年12月には計画地南側に、アジア系スーパーやレストラン、カフェなど50店舗を含む複合施設の開業が予定されているという。
西鉄の海外不動産事業は現在ベトナム、インドネシア、米国、タイ、フィリピンの5カ国で住宅・収益用不動産などの事業を展開。経済成長が著しい東南アジアでは分譲住宅開発を、持続的な住宅需要が見込まれる米国では収益用不動産開発をそれぞれ進めている。