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神埼市の4万㎡に本社兼大型物流倉庫 トワード


週刊経済2025年1月22日発行号

投資額は32億円、2月1日完成

食品物流業大手の㈱トワード(佐賀県神崎郡吉野ヶ里町三津、友田健治社長)が、総工費約32億円を投じ神埼市神埼町志波屋に建設していた本社兼物流センターが2月1日、完成する。

今後の業容拡大を見据え倉庫機能の拡張を図るとともに、高効率な輸配送業務につなげることで生産性を高める。

場所は長崎道東脊振ICから県道31号沿いに西側へ約3㎞進んだ田園地帯の一角。施設名は「九州グリーンハブセンター」で、敷地面積は約4万㎡、倉庫は2階建てで、事務所を含めた延べ床面積は約8320㎡。自動倉庫や固定・移動ラックを含め計6224パレットの許容量を持つ冷凍(マイナス25℃)スペースが約2570㎡、冷蔵(5度)と常温(15度)でそれぞれ567㎡のスペースを確保する。また主要冷凍冷蔵機器は自然冷媒の仕組みを活用したCO2冷媒冷凍機「スーパーグリーン」を採用。自然冷媒のためオゾン破壊係数が0と環境への負担がないほか、空冷式のため断水の影響も受けることなく、フロンガス類に比べ高い省エネを発揮する。さらに太陽光発電で庫内の電力を最大15%再エネで賄えるようにしたほか、ディーゼル防災発電機システムにより、災害による停電時でも電力を確保するなどBCP対策にも力を入れた。

友田社長は「生産性や環境性能において次世代の物流倉庫が完成した。特に環境に配慮した冷凍冷蔵設備は、今後既存の物流センターへの置き換えを進める弾みとしたい」と話している。

同社では今後5年間で予定している10人の現地雇用に加え、災害時の住民の避難場所としての活用も検討していくという。