NEWS
次期社長に取締役常務執行役員の西山氏 九州電力
Tag:
週刊経済2025年4月16日発行号
池辺社長は代表権のある会長に
九州電力㈱(福岡市中央区渡辺通2丁目、池辺和弘社長)は3月27日、次期社長に取締役常務執行役員の西山勝(にしやま・まさる)氏、代表権のある会長に現社長の池辺和弘(いけべ・かずひろ)氏が内定したトップ交代人事を発表した。6月下旬に開かれる株主総会後の取締役で正式決定する。現会長の瓜生道明(うりう・みちあき)氏は退任し、特別顧問に就任予定。トップ交代は7年ぶり。
西山氏は直方市出身。1963年8月24日生まれの61歳。東京大学経済学部卒。1986年4月九州電力㈱入社。2005年7月福岡支店総務部人事労務グループ長、06年7月経営企画室(課長)、08年7月経営企画部経営戦略グループ課長、09年7月経営企画本部経営戦略グループ長、14年7月同本部戦略統括グループ長兼社長室次長(経営政策担当)、16年7月経営管理本部部長(経営管理)兼地域共生本部部長(危機管理担当)、17年4月コーポレート戦略部門部長(グループ経営管理)兼ビジネスソリューション統括本部長(危機管理担当)、同年6月同部門部長(グループ経営戦略)、19年6月執行役員国際室長、21年6月上席執行役員コーポレート戦略部門長、22年6月常務執行役員同部門長、23年6月取締役常務執行役員エネルギーサービス事業統括本部長。
池辺氏は現在の大分県日田市出身。1958年2月17日生まれの67歳。東京大学法学部卒。1981年4月九州電力㈱入社。98年7月佐賀支店総務課長、2000年7月経営企画室計画グループ課長、03年6月秘書課社長秘書、08年7月熊本支店副支店長兼総務部長、10年7月人材活性化本部労務福祉部副部長、12年7月発電本部部長(発電総括)、14年6月経営企画本部部長(経営戦略)、16年6月執行役員経営企画本部副本部長兼部長(経営戦略)、17年6月取締役常務執行役員コーポレート戦略部門長、18年6月から現職。
3月27日、ホテルニューオータニ博多で開かれた会見には瓜生会長、池辺社長、西山取締役常務執行役員がそろって出席。池辺社長は「西山さんとは若いころから一緒に仕事をしてきたが、“冷静だなあ、理論的だなあ”という印象。私が感情を表に出すほうなので、良い組み合わせではないか」と述べた上で、「1月中旬くらいに、もし社長ということで推薦されたら受けるつもりがありますか、と尋ねたら、”はいと答えるしかないですね“とのやり取りがあった」とのエピソードを紹介。新経営ビジョンや持ち株会社への移行を控える中でのトップ交代については「新しいビジョンができ、新しい時代が始まろうとしている中では新しい革袋に入れたほうがいい。(電力の)安定供給とカーボンニュートラル、九州の課題解決を成し遂げてほしい。会長として協力していきたい」と話した。
西山氏は「九州のために仕事をしていきたいとの思いで入社したので、お断りすることができない。“イエス、はい”と答えるしかない」と切り出した後、「九州は半導体、データセンターの進出により、これからも電力需要は期待できるが、環境は大きく変わっている。九州電力は使命感も強く、仕事に熱意があり、仕事ができる人の集合体だと思っている。私は人の話を聞き、議論するのが好き。チームとして成果を上げていきたい。電力の安定供給、カーボンニュートラルを着実に進めていきたい」と強調した。また、次期社長についての意気込みについては「個人的に関心があるのは人的資本。変化が激しい時代。1人でできることには限界があり、総合力で事業を推進していくことが重要」とした上で、「一人ひとりの思いを起点に、仕事を変え、会社を変えていく、人的資本やエンゲージメントを高めていくことに力を入れていきたい」と話した。