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新社長に松村幸司専務が昇格  第一施設工業


3月23日付で

半導体工場などのクリーン搬送機器を製造する第一施設工業㈱(粕屋郡新宮町上府北3丁目)の新社長に、3月23日付で松村幸司(まつむら・こうじ)専務が昇格した。岩岡信雄社長は退任した。
世代交代を図り、後継者不在による事業承継問題に向けて、松村社長の前職企業とのM&Aを進めるも不成立となり、その際に担当者だった松村社長を創業者である篠原会長が高く評価したことで後継者として招聘。2017年9月には、松村氏が代表を務める事業投資会社が同社の株式を99・9%取得した。同社では中国政府がコールドチェーン(低温輸送網)の発展計画と支援策を打ち出していることを背景に、コンテナ製造販売世界最大手の中国国際海運集装箱集団(CIMC)の食品鮮度維持分野におけるコンテナ世界市場が約8千億円とみられる中、そのうちの約300億円のシェアを獲得することで、新中期計画で2023年度までに売上高380億円を目指す。松村氏は兵庫県西宮市出身。1978年10月20日生まれの41歳。三重県立木本高校中退。05年10月東証1部上場の人材派遣事業を展開する㈱アウトソーシング(東京都)入社。07年10月営業所長、09年1月執行役員西日本支社長、10年10月西日本営業部長、11年4月グループ会社で半導体製造業界向け基幹システム構築のOSセミテック㈱社長に就任。その後、17年5月第一施設工業㈱の常務取締役に就く。17年8月には事業投資会社T&Eホールディングス㈱を設立し、社長に就任。18年4月から第一施設工業の専務を務めていた。趣味は囲碁、歴史本を読むこと。
松村社長は「2023年度における半導体工場のクリーンルーム領域におけるFA事業、新たに事業化を進めているロボット保守事業、鮮度維持関連事業の最終年度の市場規模を想定し、その数字を基準に想定した当社のシェアを逆算して中期経営計画を策定した。会社を継続して規模を拡大するため、既存事業にこだわらず新たなビジネスモデルを模索していきたい」と話している。
同社は1967年7月設立。資本金9950万円。売上高32億円(2020年1月期)。従業員145人。

2020年4月14日発行