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対馬高校との共創でクリスマスツリーをデザイン 博多大丸


週刊経済2024年11月20日発行号

テーマは「チェンジ」、行動変容呼びかけ

㈱博多大丸(福岡市中央区天神、村本光児社長)は11月9日、大丸福岡天神店エルガーラ・パサージュ広場で毎年定番となっている、クリスマスツリーの点灯式を開催。今年は対馬高校ユネスコスクール部との共創でデザインし、環境問題を回復させるための行動変容を呼び掛ける「チェンジ」をテーマとした意匠を盛り込んだ。
同ツリーの制作においては、九州の魅力を掘り起こす取り組みである「九州探検隊」の活動の一環で、2022年から対馬と連携。さまざまな固有種が生息する一方で多くの海洋ゴミが流れ着く同地の現状を踏まえ、環境保全等のメッセージをデザインに取り入れてきた。今年は地域課題に関する活動を行う対馬高校ユネスコスクール部と共創。部員のアイデアを全面的に取り入れ、対馬の固有種である「ツシマウラボシシジミ(蝶)」を行動変容「チェンジ」のアイコンにすることを決めた。対馬で分別回収されたペットボトルキャップを利用した蝶のオーナメントでツリーを彩ったほか、ハート形のフォトスポットには対馬に流れ着いた流木を用いた。また、青い蝶のオーナメントにだけICチップを組み込み、スマートフォンで読み込むと制作に携わった部員たちの動画メッセージを視聴することができる。
点灯式では、タレントの中嶋浩二さんをMCに、対馬高校ユネスコスクール部の部員や九州探検隊によるトークセッションを開催。実際に制作に参加した部員は、「対馬の現状を多くの人たちに知ってもらう機会が頂けたことが嬉しい。是非このツリーと取り組みについて、SNS等で発信してほしい」と呼びかけた。その他、雙葉中学・高校によるハンドベル演奏やゴスペル合唱団・楽器隊によるクリスマスソングメドレーが披露された後、博多大丸の村本社長や比田勝尚喜対馬市長、対馬高校ユネスコスクール部の部員らの手でツリーを点灯。点灯の瞬間を一目見ようと多くの人がツリーの周辺に詰めかけた。博多大丸の村本社長は「このツリーとの接点を一つのきっかけに、一人一人が自分にできることを考える『チェンジ』の輪が広がっていくことに期待している」と思いを語った。