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家電・自動車需要の低迷で過去最高赤字 三井ハイテック 当期純損失は約50億円
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半導体部品製造の三井ハイテック株式会社(北九州市八幡西区、坂上隆紀社長)の10年1月期連結決算は、売上高が379億2400万円で前期比24・8%減、経常損益は40億3200万円(前期・26億4100万円の赤字)の赤字となった。
自動車・家電市場の需要低迷で、主力のICリードフレーム事業(デジタル家電用部品)、モーターコア事業(自動車部品)の受注が伸び悩み、大幅減収。営業損益、経常損益、当期純損益ともに、過去最高の赤字を計上した。また、資金繰りが悪化したことで、繰延税金資産を取り崩したことにより、法人税など9億1900万円を計上し、当期純損益は49億6600万円の赤字(前期・41億9500万円の赤字)となった。事業別に見ると、ICリードフレーム事業では、取引先の設備投資抑制などで需要が減少。香港・フィリピンなどの海外生産拠点を閉鎖するなどで生産体制の再編を図ったが、売上高は226億1400万円で同26・3%減。モーターコア事業はハイブリッド車需要で上期は順調だったが下期に伸び悩み、売上高は102億600万円で同9・0%減となった。IC組み立て事業は売上高50億2500万円で同28・1%減、工作機械事業は売上高19億5900万円で同34・3%減と全部門が減収となった。
今期は、売上高515億円で前期比35・8%増、経常利益は3億円、当期純利益は2億円のそれぞれ黒字化を目指す。また、4月21日付で、新社長に創業者三井孝昭氏の孫・三井康誠副社長が昇格する人事が決まっている。三井新社長は、モーターコア事業をICリードフレームと同規模の事業に成長させる方針。