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学内に医療福祉ロボット実用化研究拠点を開設  九州産業大学    5年後をめどに実用プランを確立


 九州産業大学(福岡市東区松香台2丁目、山本盤男学長)は、11月30日付で学内に医療福祉ロボットの実用化を目指した研究施設「九州産業大学ヒューマン・ロボティクス研究センター」を設立した。
 同センターは、リハビリ・介護現場の支援ロボット開発を通じて、介護スタッフの負担軽減や医療費抑制施策に準じた現場プロセスの革新を目指す実用化研究の拠点として開設したもの。同大学ではこれまで総合せき損センター(飯塚市)や北九州障害福祉センター(北九州市)と共同でリハビリ・介護ロボット開発を行ってきたが、同センターではそれらの研究成果を発展させるとともに、医療福祉、工学、芸術学、経営学の専門研究員が連携。総合的な研究開発を推進することで、医療福祉ロボットのプロダクトデザインや事業化モデルを構築するのが狙い。事業化を視野に入れた総合的医療福祉ロボット研究センターの学内設立は、国内では初めての試み。
 場所は同大学敷地内、7号館5階フロア。フロア面積は149平方m。センター内には動作形状計測装置(リアルタイム3次元モーション計測システム)、切削加工機、脳機能計測装置、3Dモデリング・プリンタ装置を設置し、起立訓練や立位保持訓練、歩行訓練など各段階に対応した訓練・介護支援ロボットを開発する。研究員は榊泰輔所長(工学部バイオロボティクス学科教授)ほか、鶴田和寛・同学科教授、牛見宣博・同准教授、村上剛司・同准教授、李湧権・同准教授、一ノ瀬裕・情報科学部情報科学科教授、下川俊彦・同教授、青木幹太・芸術学部デザイン学科教授、聞間理・経営学部産業経営学科教授の9人体制となる。
 同センターでは今後、産業医科大学や独立行政法人労働者福祉健康機構 総合せき損センター、福岡県工業技術センター 機械電子研究所、株式会社安川電機、ロボフューチャー株式会社、アイクォーク株式会社と協力し、2017年をめどに医療福祉向け統合ロボットシステムとしての臨床試験および実用ビジネスプランの確立を目指す。