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大麦若葉末に抗菌ペプチドの分泌促進作用を確認 東洋新薬 北海道大学の教授らと共同で
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健康食品受託メーカーの株式会社東洋新薬(福岡市博多区博多駅前2丁目、服部利光社長)はこのほど、殺菌活性作用のある抗菌ペプチドの一種「αディフェンシン」の分泌促進作用を「大麦若葉末」で確認。日本食品科学工学会(8月27~29日)で発表した。
「大麦若葉末」は、イネ科オオムギの若葉部を乾燥、微粉砕加工した食物繊維を豊富に含む機能性食品素材。同社ではその機能性について研究を重ね、これまでに整腸作用をはじめ、血中中性脂肪上昇抑制作用、大腸癌抑制作用、潰瘍性大腸炎抑制作用、カルシウム吸収促進作用などを確認している。今回は北海道大学の綾部時芳教授、中村公則准教授と共同で、腸内に生息する細菌群「腸内フローラ」を抑制する抗菌ペプチドに着目し、大麦若葉末の摂取がαディフェンシンの分泌に与える影響などを検証した。
動物実験では、雄性マウスに無繊維高脂肪食(コントロール群)、無繊維高脂肪食とセルロース(セルロース群)、無繊維高脂肪食と大麦若葉末」(大麦若葉末群)のいずれかを3週間摂取させ、糞中のαディフェンシンを測定。その結果、大麦若葉末群がコントロール群、セルロース群と比較し、αディフェンシン量の増加が認められたほか、抗菌ペプチドを産生・分泌するパネト細胞を含む小腸陰窩(いんか)を用いた細胞実験でも、大麦若葉末の添加により、αディフェンシンの分泌量が増加し、サルモネラ菌の生菌数が低下した。
以上の事から大麦若葉末は生体内において、αディフェンシンの分泌を促進すること。またそのメカニズムとして大麦若葉末がパネト細胞に直接作用することで、αディフェンシンの分泌を促進することが示唆された。この検証を受け同社では「今後も大麦若葉末を用いた独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力していく」としている。