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大分市の新光石油から事業譲受し新会社設立  新出光    20社目のグループ会社


 石油製品販売大手の株式会社新出光(福岡市博多区上呉服町、出光泰典社長)は、昨年10月に大分地方裁判所に民事再生手続き開始の申し立てをしていた大分市金池町4丁目の同業、新光石油株式会社の事業を譲り受け、10月1日付で20社目のグループ会社として、譲渡会社の商号を受け継いだ新会社、新光石油株式会社の事業を開始した。
 旧・新光石油は新出光の特約店で、1968年の創業以来、大分県を営業基盤に優良な一般・産業用需要家を数多く有し、最大15カ所の給油所(以下SS)を展開していた。新出光では、九州におけるグループのネットワーク網に欠かせない拠点として、従業員の生活基盤の安定と雇用の確保を最優先し、譲渡会社、債権者、従業員に ついて解決策を提示することで民事再生の手続きに参加し、今回裁判所の許可を得た上で、事業を譲り受けた。
 新・新光石油は資本金5000万円で、新出光の100%出資。本社は旧・新光石油の本社のまま。社長には新出光の難波治(なんば・おさむ)元九州支店長が就いた。従業員は48人。主な事業内容は石油製品、液化石油ガス(LPG)、自動車関連用具、自動車レンタカー事業、太陽光発電システムなど環境対応型商品の販売。現在のSS数は8カ所。
 新出光は、九州各県(沖縄除く)や本州4拠点を持つ石油エネルギー商社として、SSでの小売(グループ店舗約400店)や販売店への卸売、産業用大口需要家向けの燃料販売のほか、太陽光発電システム販売などを手掛ける。また、グループでは自動車関連、環境・新エネルギー、オフィスの3事業に加えて、13年度から「食と暮らし」に関連する飲料水宅配やコンビニ(ローソンFC)、外食事業(コメダ珈琲店FC)に事業範囲を拡大している。