NEWS
売上高は3・2%増の7244億円5400万円 TOTO
Tag:
週刊経済2025年5月28日発行号
経常利益は2・2%減
衛生陶器製造のTOTO㈱(北九州市小倉北区中島2丁目、田村信也社長)の2025年3月期連結決算は、売上高が前年比3・2%増の7244億5400万円、経常利益が同2・2%減の503億6900万円の増収減益だった。営業利益は同13・4%増の484億7900万円、当期純利益は同67・3%減の121億6800万円。
主なセグメントでは、日本住設事業において住宅・パブリック用途ともにリモデルが伸長し、売上高が1・7%増の4813億4600万円、営業利益は外部調達コストの高騰、人材投資の増加などにより1・8%減の219億円となった。海外住設事業では米州事業において顧客接点の強化や効率的な供給体制づくりを推進し、「ウォシュレット」の積極的な拡販を進めたことで、売上高が19・7%増の704億7800万円、営業利益は85・7%増の51億5300万円。アジア・オセアニア事業では高級ブランドとしての認知度を生かし、台湾地域では顧客接点を強化、「成長3市場」と位置づけるベトナム、インド、タイでは販売力強化や顧客接点の量と質の向上やアフターサービス体制整備に取り組んでいる。また、5スターホテルなどの著名物件からの受注強化を推進。台湾地域における販売伸長などによって売上高は11・7%増の502億2000万円、営業利益は34・3%増の82億3600万円となった。中国大陸事業では不動産市況低迷や購買行動の変化、競争激化の影響で売上高は20・4%減の669億2400万円、販売減と在庫調整に伴う減産影響により、営業損失は35億5400万円(前期は営業利益43億6600万円)の赤字となった。欧州事業は販売網の拡充やイギリス、フランスでの著名物件への採用推進などによる「ウォシュレット」の販売伸長によって、売上高は8・2%増の48億8200万円、営業損失は8億1200万円(前期は営業損失13億4900万円)で改善した。また、新領域事業のセラミック事業においては、半導体市況の回復に伴う半導体デバイスメーカーの在庫調整が進み、既設工場での稼働率が向上。半導体製造装置の新設需要も回復し、静電チャックの販売増などで売上高は38%増の503億2500万円、営業利益は86・2%増の204億1900万円となった。
今期は売上高が4%増の7535億円、経常利益が3・4%増の521億円、営業利益が8・3%増の525億円、当期純利益は約2・5倍の310億円を見込む。