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売上高は2%減の21億6900万円 マツモト
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週刊経済2025年6月25日発行号
2期連続で経常赤字も一般印刷が健闘
学校アルバム印刷を手掛ける㈱マツモト(北九州市)の25年3月期決算は、売上高が前期比2・0%減の21億6900万円、経常利益が2億6100万円の赤字(前期は1億3700万円の赤字)となり、2期連続で減収、経常赤字だった。
セグメントの状況を見ると、主力の学校アルバム部門は出生率の低下による生徒数の減少傾向や、印刷不況下での価格競争の激化により業況が悪化しており、売上高は前期比4・8%減の17億2400万円となった。一方、一般商業印刷部門は、ホログラム印刷の新商品「ホロニス」や教育機関・印刷会社向けのインクジェット印刷が堅調に推移したほか、プリント販売であるギガフォトレージが新顧客を獲得したことなどにより、売上高は10・2%増の4億4400万円と躍進した。損益については、前年にリースを開始した印刷機械に係る減価償却費等、製造原価が増加したことに加え、営業体制の刷新に伴う人件費増加や、本社建物修繕費の発生による一般管理費の増加も重なり、営業赤字は2億6500万円(前期は1億1800万円の赤字)、最終赤字が6億5300万円(同5億6600万円の赤字)といずれも赤字幅が拡大している。
今期の見通しでは、売上高は前期比0・6%増の21億5500万円、経常損益は1200万円の赤字、最終利益は5700万円で黒字化を目指す。現状、3期連続でキャッシュ・フローがマイナスとなっていることに伴う資金繰りへの懸念に対し、「学校アルバム販売価格の適正化による収益の改善」「営業費用の削減」「自律的な資金調達の実施」といった対応策を進めると発表している。