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売上高は11・9%減の42億4100万円  プラッツ    円高の為替差損で経常損失2000万円


 介護用ベッド、ベッド周辺機器の製造販売を手掛ける株式会社プラッツ(大野城市仲畑2丁目、福山明利社長)の2016年6月期連結決算は、売上高が前期比11・9%減の42億4100万円、経常損失が2000万円(前年同期は経常利益7億6900万円)で減収赤字となった。
 2018年度に予定されている介護保険制度の改正に関連して、レンタル用介護ベッドの需要が低迷。また15年度の介護報酬減額改定の影響で、特別養護老人ホームなどの収益性が悪化したことを背景に、高齢者施設の新設数が伸び悩んでいることから減収となった。販売市場別にみると、福祉用具流通市場は前期比9・4%減の33億7691万円、高齢者施設市場は23・1%減の5億5952万円、家具流通市場は16・4%減の2億3593万円、海外市場は13%減の6953万円。
 利益面では売上高の減少に加え、英国の国民投票でEU離脱へと動き始めたことをきっかけとした急激な円高の影響で、為替差損1億4300万円(前年同期は6億2600万円の為替差益)を計上したことから赤字となった。営業利益は85・4%減の2400万円、親会社株主に帰属する当期純損失は1400万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億2300万円)。
 今期は売上高が17・9%増の50億円、営業利益が14倍の3億4000万円、経常利益が4億2000万円、親会社株主に帰属する当期純利益が3億円で増収黒字化を見込んでいる。

 3カ年の新中期経営計画を開始

 また同社は、今期から2019年6月期で売上高67億円を目指す3カ年の新中期経営計画「飛翔6」をスタートした。
 計画最終年度の2019年6月期で売上高67億円、営業利益7億4000万円、経常利益8億3000万円、親会社株主に帰属する当期純利益5億6000万円の達成を目指す。市場別の売上高目標数値は福祉用具流通市場が40億円、高齢者施設市場が9億円、家具流通市場が5億5000万円、海外市場が6億円、新規事業が6億5000万円。具体的には、(1)商品開発力の強化および高品質・高機能・低価格の徹底(2)中国市場での販売強化、(3)事業領域拡大の3テーマを掲げている。
 同社は1992年7月設立。資本金5億8205万円。従業員240人(連結)。福山社長は北九州市小倉南区出身。1958年7月23日生まれの58歳。福岡大学法学部卒。趣味はゴルフ。