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売上高は前期比55・2%増の4797億円 ヤマエグループHD中間期
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週刊経済2024年11月27日発行号
約1707億円の大幅増収
食品や住宅関連を軸とした九州最大手の独立系総合問屋、ヤマエ久野㈱を中核とするヤマエグループホールディングス㈱(福岡市博多区博多駅東2丁目、網田日出人会長CEO)の2025年3月期第2四半期(中間期)連結決算は、売上高が前年同期比55・2%増の4797億6600万円、経常利益が8・8%増の75億7000万円と4年連続で増収増益となった。
M&Aでグループ入りした会社の業績取り込みにより売上高、売上総利益、販売管理費が増加。特に売り上げ面では、昨年12月に子会社化した四大菓子卸の1社である菓子卸大手・コンフェックスホールディングス㈱(東京都渋谷区)が寄与し、食品関連事業が堅調に増加したことから、1706億7400万円の大幅増収となった。一方、住宅・不動産関連事業は住宅着工件数減少や業界内の価格競争激化で、糖粉・飼料畜産関連事業はコメ不足や鶏卵相場の低迷で粗利が低下したことから、営業利益は9・0%減の60億700万円となったが、グループ全体で業務の見直しや効率化に取り組むことで経営基盤の強化を図り、経常利益は増益を維持。四半期純利益は6・5%増の41億9900万円だった。営業利益を除いて、前年同期に続いて3年連続で売上高や売上総利益、経常利益、四半期純利益は過去最高を更新した。
セグメント別では、食品事業は売上高が72・6%増の3674億1300万円、営業利益が2・2%減の43億2500万円。糖粉・飼料畜産関連事業は売上高が10・6%増の560億5100万円、営業利益が9・1%減の14億7600万円。住宅・不動産関連事業は、売上高が31・1%増の448億3800万円、営業利益が32・1%減の7億6800万円。運送や燃料関連、レンタカー、情報処理サービスなどのその他事業は売上高が0・8%増の114億6300万円、営業利益が18・2%増の3億7300万円だった。
同社では昨年4月にスタートした持ち株会社体制初となる中期経営計画において、「食」と「住」を事業のベースとしつつ新たなステージへ進化するため、「M&Aによる事業ポートフォリオの変革による事業多角化」を基本戦略の一つの柱として掲げている。前期は、売上高が前期比21・2%増の7127億1700万円、経常利益が21・4%増の147億5700万円で大幅な増収増益。今期は昨年12月末に子会社化したコンフェックスホールディングスの業績が通期で寄与することなどから売上高が26・3%(約1873億円)増の9000億円、営業利益が22・1%増の170億円、経常利益が22・0%増の180億円、当期純利益が6・4%増の90億円を予想し、3期連続で売上高、各利益項目全ての過去最高更新を見込んでいる。なお、26年3月期までの中期経営計画の財務指標の前倒し達成が確実なことから、今年5月、そのうち売上高は当初の7200億円から1兆円に、経常利益は180億円から220億円に上方修正している。