NEWS
売上高が初の1兆円超え ヤマエグループHD
Tag:
週刊経済2025年5月21日発行号
中計目標を1年前倒しで達成
食品や住宅関連を軸とした九州最大手の独立系総合問屋、ヤマエ久野㈱を中核とするヤマエグループホールディングス㈱(福岡市博多区博多駅東2丁目、網田日出人会長CEO)の2025年3月期連結決算は、売上高が前期比41・3%増の1兆69億1400万円、経常利益が19・1%増の175億6900万円の増収増益となり、売上高が初めて1兆円の大台を超えた。
売上高は食品事業では猛暑によるアルコール飲料の販売が好調だったことや、忘・新年会などの宴会需要増加に加え、資源、原料高に伴う幅広い商品の販売価格の値上げが寄与。現中計の基本戦略の1つであるM&A戦略を積極的に推し進めていることで、前の期にグループ入りした大手菓子卸のコンフェックスホールディングス㈱などの子会社業績のフル寄与で、前期と比べて2941億9600万円の大幅増収で中計の目標を1年前倒しで達成した。九州の企業で売上高が1兆円を突破しているのは、九州電力㈱(福岡市)、トヨタ自動車九州㈱(宮若市)、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング㈱(熊本県菊陽町)に次いで4社目という。
一方、利益面では、販売面における同業他社との競争激化やエネルギー価格上昇に伴う水道光熱費や物流費の想定以上の高騰など利益の押し下げ要因があったものの、グループ全体で業務の見直しや効率化に取り組むことで経営基盤の強化を図り、経常利益のほか、営業利益が13・4%増の157億8100万円、当期純利益が1・0%増の85億4000万円といずれも過去最高を更新した。
現中計最終年度となる今期は売上高が5・3%増の1兆600億円、経常利益が13・8%増の200億円、営業利益が20・4%増の190億円、当期純利益が17・1%増の100億円といずれも過去最高の更新を見込む。