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地図データベース事業が堅調で増収増益  ゼンリン    売上高は5・1%増の549億円


 地図情報会社の株式会社ゼンリン(北九州市戸畑区中原新町、高山善司社長)の2016年3月期決算は売上高が前期比5・1%増の549億7000万円、経常利益が24・6%増の34億2700万円で増収増益だった。
 主力の地図データベース関連事業では、ICT関連のスマートフォン向けサービスの有料会員数は減少傾向が続いたが、住宅地図を活用するパッケージ商品などの拡充を図ったGIS関連が堅調に推移した。さらに自治体に向けた国勢調査に伴う住宅地図販売や空き家調査に伴うデータ提供や、国内外のカーナビゲーション用データ販売が好調で、売上高は同3・2%増の461億4000万円、セグメント利益は同28・8%増の25億7100万円と増収増益を後押しした。また、一般印刷関連事業の売上高は同2・8%減の36億4900万円、セグメント利益は同6・9%増の8200万円だった。そのほかの事業では14年10月に取得した子会社でチラシ同封・同梱広告を展開する株式会社ゼンリンビズネクサスの売り上げが寄与し売上高は同35・9%増の51億7900万円、セグメント利益は同66・3%増の2億9400万円となった。
 今期も引き続きGIS事業に注力し、売上高は同3・7%増の570億円、経常利益は同7・9%増37億円で増収増益を見込む。

 地図・自動車メーカー15社合弁会社設立

 また、同社は6月、三菱電機株式会社や株式会社パスコなど地図・空間情報事業展開する6社や国内自動車メーカー9社と自動走行・安全運転支援システムの実現に必要となる高精度3次元地図などの整備や実証・運用に向けた検討を進める合弁会社、ダイナミックマップ基盤企画株式会社を設立する。
 ダイナミックマップとは高精度3次元地図に、工事や事故規制情報、信号情報などの動的な情報を盛り込んだデジタル地図。これまで、三菱電機株式会社、株式会社ゼンリン、株式会社パスコ、アイサンテクノロジー株式会社、インクリメント・ピー株式会社、株式会社トヨタマップマスターの6社で、同マップの共通基盤部分の仕様などについて検討を進めてきた。今回は、自動走行・安全運転支援システムの早期実用に向け、自動車メーカーと一体となり、各メーカーが共通して持つべき停止線や横断歩道、信号など、ダイナミックマップの基盤情報について検討する。17年をめどに事業会社として、順次整備を進めることを目指す。
 新会社の資本金は3億円で、出資比率は三菱電機18%、ゼンリンとパスコが各17%、アイサンテクノロジーとインクリメント・ピー、トヨタマップマスターが各6%、いすゞ自動車とスズキ、トヨタ自動車、日産自動車、日野自動車工業、富士重工業、本田技研工業、マツダ、三菱自動車工業が各3・3%。社長は三菱電機株式会社から派遣する。
 ゼンリンでは、カーナビで培った測量データに交通上の意味を持たせ、自動運転車が認識できるデータに変換するなどのノウハウを生かす考え。